天体観測プラン 2023年 火星、木星、土星、流星群はいつ見える?月のクレーターはいつ見える?

2022年は、火星の接近、天王星が隠される皆既月食等、見どころ満載でしたが、2023年の天体観測トピックスはどうなっているのでしょうか?九十九里星空の宿夕凪で観測できる主な天体観測イベントをご紹介します。

目次

流星群(しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)

流星群といえば、この3つの流星群が有名です。ピーク時には、全天で一時間当たり50個近い流星が流れます。視界から外れたところで流れることもありますが、運が良ければ、一時間に10個位は見ることができるかもしれません。ここでは、まず流星群の見え方、どうやってみるか?、いつ頃見えるか?コンディションはどうか?等についてご紹介します。

そもそも流星群って何? 話題になる時期が決まっている?

流星群って何?

流星って何でしょうか?流星とは、地球の近くに漂っている小さなゴミ(石や氷等)が地球の引力に吸い寄せられて地球に落ちてくる際に、大気との摩擦で燃え始めます。その燃える光が流星となります。時々話題になる、火球も同じで、大きなゴミだったので、たくさん燃えて明るく見えた、、、ということになります。
 その中でも特に大きな石等の塊が燃え尽きずに地球に落ちてきたものが隕石になります。

流星群が流れる時期は決まっているのか?

 地球が太陽の周りをまわっているときに、流星の元となるゴミがたくさん漂っているところを通過することがあります。彗星は長い尾をたなびかせることが有名ですが、この長い尾は氷等のゴミで、彗星は宇宙にゴミをまき散らしながら進んでいます。流星群とは、彗星が通過した後にバラまかれたゴミがたくさん漂っている所を通過するときに、たくさんのゴミが地球に降り注ぐことで、多くの流れ星が流れる現象です。

 地球は、一年で太陽の周りを一周しますが、この彗星が残したゴミが残っている場所はおおむね決まっています。結果として、例えばふたご座流星群は、12月中旬に多く流れるということになります。

流星群の見え方(基本編)

流星群は、放射点と呼ばれる空のある一点から四方八方に流れます。また、流れる期間が限定されていて、ピークが数時間であることが多いです。流星群を見るときに考慮しておくことをまとめます。

ふたご座流星群イメージ

流星群の放射点とは?

この図は、ふたご座流星群の例ですが、ふたご座のカストルという星のあたりから、放射状に四方八方に流れ星が流れます。この放射点がふたご座にあるので、ふたご座流星群と呼ばれます。

観測にあたっては、この放射点から流星が光り始めるというわけではなく、絵のように流星の流れた奇跡をたどると放射点に集まるだけの話なので、流星は全天のどこかで光る、、ということになります。言葉を変えるとどこで流星が光るかわからないということになります。

流星群観測時の注意

流星群って、どこでも見ることができるのでしょうか? いえいえ、流星にはたいへん明るいものもありますが、暗い流星も多く流れます。暗い流星も含めて多くの流れ星を見るためには、工夫が必要です。

都市が放つ光から離れて観測する

 流星は、明るいものは火球として大変よく見えますが、実際は、それほど明るくない流星もあります。逆に言うと、明るい流星よりも暗い流星の方が多いです。都会のネオンサインや明るい街灯があるような場所は、目が暗闇になれていないため、暗い流星は見づらくなります。都会だと明るい星しか見えないのと同じような感じです。

 したがって、まずは都心の光からなるべく離れる、都心で観測する場合は、近くに街灯が少ない例えば、河川敷や広い公園等で見た方がよいでしょう。

満月に近い時期の流星群は見ずらい

 都市が放つ光と同じようにもう一つ邪魔な光があります。それは月の光です。三日月から半月位までの月の光はそれほど強くありませんが、満月に近い月はとてもあかるく、月の光で自分の影ができるくらいです。都市が放つ光は、都市から遠ざかったり、広い公園や河川敷等の街灯の少ないところへ移動すれば、なんとか防ぐことができますが、月の光はどこへ移動してもついてきます。ですので、せっかくの流星群が流れる日が満月だったりすると、いくら暗い所へ移動しても、暗い流星は極めて見ずらい状況になります。

 このようなときは、なるべく月のある方向と離れた方向を眺める、家の影に入って、月が見えないような場所に移動する、月が登ってくるまでの時間に観測する、等の対応である程度の対応ができます。

2023年ふたご座流星群 2022年もついでにご紹介

ふたご座流星群は、先ほどご紹介したようにふたご座のカストルという星のあたりが放射点となります。

2022年ふたご座流星群の見える時期

2022年12月14日~15日頃がピークとなります。この時期は、満月を少し過ぎた明るい月が22時過ぎになると東の空から登ってきます。深夜0時頃までは、月あかりはそれほど強くありませんので、この時間帯位までは楽しめそうです。

ふたご座の見え方

2022年ふたご座流星群の見える方向

この星図は、12月14日22時30分頃の東の空の様子です。ふたご座は、真東の高さ50度位の位置に見えています。この時間に月が登ってきていますが、まだ地平線に近いので、それほど明るくはありません。
 流星は、先ほど説明しましたように全天に流れますので、月の光が目に入らないように頭の真上から南西方向を見ているといいかもしれません。

2022年ふたご座流星群ライブ配信!

九十九里星空の宿夕凪からふたご座流星群のライブ配信を予定しています。晴れたらやります!ただ、あまりよく見えないかもしれないので、ダメ元でよろしくお願いします。

2023年ふたご座流星群の見える時期

2023年12月14~15日頃がピークとなります。13日が新月で、月の影響を全く受けませんので、一晩中楽しむことができます。

2023年しぶんぎ座流星群の見える時期は?

新年早々1月4日の夜明け前が見ごろとなります。4日は満月に近い多くな月がありますが、朝の4:30頃には沈みます。空が白んでくるのは、5:20頃ですので,夜明けまの約1~2時間は月明りがない夜空で流星を楽しむことができます。また、この時期の九十九里浜では、太平洋の真正面から太陽が顔をだします。実は、日の出のメッカであったりします。おすすめは、4日未明に海に近い片貝海岸か不動堂海岸の駐車場に車を止めて、流星群を堪能し、その後ちょっと遅い初日の出を見る、、、となりますね。

2023年ペルセウス座流星群の見える時期は?

2023年8月13日~14日がピークとなります。この時期は、新月に近く月あかりがなく、一晩中楽しめます。明るい流星の割合が多く,寒くない時期の流星群は、とても見えていて楽しいです。ただ、虫が多い時期なので、虫よけスプレー、蚊取器具は必須です。

2023年火星の見える時期は?

2022年の12月に、地球に最接近した火星ですが、2023年の年初の時期は引き続き楽しむことができます。ただし、最接近後は、どんどん地球から遠ざかっていますので、1月から遅くても2月初め位までが見やすいと思います。なお、次に地球に近づくのは、2025年の1月頃です。

2023年1月の火星

この星図は、1月15日21時頃の空です。火星は、おうし座にあります。ほぼ頭の真上にあります。惑星を見るときは、地平線に近いと空気の揺らぎの影響であまりよく見えません。日の出の太陽がゆらゆらとして見えるのと同じなんです。なるべく空高く昇ってから見ると、大気の影響を受けずらくなり、よく見えるようになります。

この動画は、2022年12月に撮影したビデオです。ゆらゆらと揺れているのが大気の影響です。

大気の揺らぎの影響でゆらゆらとしている火星ですが、しばらく辛抱強く眺めていると、空気の流れが一瞬とまって、このような模様がうっすらと確認できる時があります。とても神秘的な眺めは写真では表せません。

 なお、火星はどんどん地球から遠ざかっていきますので、だんだんと小さくなって表面の模様は見づらくなっていきます。

2023年木星の見える時期は?

2022年12月に、木星は見やすいピークは過ぎましたが、まだまだ楽しめていますが、火星同様に年が明けると、地球から遠ざかるでだんだん見づらくなってきます。

2023年の木星

2023年年初は、日が暮れて暗くなると、南西の空、高さ40度位にあって、ひときわ明るい光を放っています。この星図は、1月15日18時頃の南の空の様子です。21時位には、沈んでしまいますので、日が暮れたらすぐに見る必要がありますね。

次に見やすくなるのは、2023年10月頃からです。10月15日21時の星図は、このようになりますが、木星は、東南東の高さ40度位の高さにあります。望遠鏡でのぞくと、4つのガリレオ衛星や縞々が見えると思います。

木星の見え方

この動画は、望遠鏡で3分毎に撮影した写真をつなげて動画にしています。地球は24時間で一回転しますが、木星はなんと8時間くらいで一回転しています。この自転の様子は、望遠鏡で少し時間をおいて眺めると実際に確認することができます。

GS-150CCで撮影。

2023年土星の見える時期は?

2023年8月末位から見やすくなります。ただ、宵の時間帯は高度が低く見ずらいため、お食事後の時間に楽しむのは、9月になってからの方がよいかもしれません。この星図は、9月15日20時頃の空の様子です。

 土星は、南西の空高さ30度位の位置にあります。

土星の見え方

土星は環のある惑星としてとても有名ですが、実際にこの写真のように環がある様子を眺めることができます。環は1枚ではなく、外周と内周の間に隙間が見えます。これはカッシーニの間隙(カッシーニのかんげき)と呼ばれます。また、条件がよければ、本体の縞々も確認できることがあります。

 1枚目の写真は、2022年の11月の土星ですが、環の傾きはだんだんと狭まっています。2枚目の写真は、2021年の土星なのですが、明らかに環の傾きが大きいですね。2023年はさらに薄っぺらい環になるはずですので、ぜひご自身の目で確認してみてください。

2022年の土星
2021年の土星
2021年の土星

月のクレーターはいつ見える?

月は、毎日見え方が変わります。三日月~満月の2-3日前がよく見えます。満月も迫力がありますが、望遠鏡で見るとまぶしくて結構目が疲れます。

月のクレーターの見え方

満月の見え方

望遠鏡で眺める満月は、とにかく明るいです。でも山や海と呼ばれる平坦で灰色の部分等、いろいろな模様を楽しめます。

満月の様子

半月の見え方

半月の頃は、クレーターがよく見えます。

半月の様子

クレーターの拡大写真

100倍~200倍位の倍率で、じっくりと月を眺めると複雑な模様が見えて実に神秘的です。昔月に行ったアポロ宇宙船の船員になったような気分になれますよ!

月面の写真
月面の写真

月の見やすい時期は?

三日月~満月の2-3日前位の月が見やすい時期を月別にまとめています。各月の三日月の日から次の満月の数日前位がクレーターを見やすい時期となります。満月を2-3日過ぎるとまたクレーターが見やすくなりますが、月が登ってくるのが遅くなりますので、お休み時間が遅くなってしまいます。

2023年月三日月の日満月の日
1月25日7日
2月23日6日
3月25日7日
4月23日6日
5月23日6日
6月21日4日
7月21日3日
8月19日2日、31日
9月18日29日(中秋の名月)
10月18日29日
11月16日27日
12月16日27日

まとめ

いかがでしたか?2023年は、皆既月食等の大きなイベントはありませんが、月、惑星、流星群等、いろいろなイベントを楽しめます。天体望遠鏡をのぞいたことがない方、ぜひ、九十九里星空の宿夕凪で天体観測体験をお楽しみください。

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