見逃すな!2021年年末~2022年春九十九里初めての天体観測トピックス

2021年11月の星空

木星・土星
木星
シマシマが特徴の木星。タイミングが合えば大赤飯も見れます。

シーズンオフ直前の木星と土星が夕方暗くなった西の空で楽しむことができます。そろそろ見づらくなってきていますが、木星のシマシマや土星の環はまだ確認できます。

土星
環のある土星です。望遠鏡の中でぽっかりと浮かんでいる姿は、とても神秘的な姿です。
11月19日皆既月食に近い部分月食

今年2回目の部分月食が見られます。「部分」と言っても今回は、月の大半が隠されますので、結構たのしめると思います。

16時19分に部分食が始まりますが、このときの月は、地平線の下にありますので、欠けた状態で月が昇ってきます。九十九里では、海から月がのぼりますので、海と月のコラボの写真が取れるかも?

11月の満点の星空時期と月のクレーター観測時期は?

11月は、19日が満月ですので、この前後は月明かりが邪魔をするので、満点の星空は望めません。月末にかけては、月がだんだん小さく?なっていきますので、満点の星空を楽しめるようになります。

2021年12月の星空

レナード彗星

12月上旬には、「レナード彗星」というほうき星が比較的明るくなって、もしかすると双眼鏡を使うと見えるかもしれません。12月13日までは、明け方の空に見えますので、日の出を見るついでに、海へ出かけて見ることができます。それ以降は、夕方の西の空に見えるようになりますが、地平線スレスレのところにいますので、どの程度見えれるか?楽しみですね。

12月4日 レナード彗星写真撮影しました。
レナード彗星の位置
レナード彗星の位置 12月5日早朝

レナード彗星の写真撮影結果がSNSなどにアップロードされ始めました。結構、ほうき星の尾が良く写っているので、私もチャレンジしてみました。

まずは、いつも使っているスマホアプリ(スマートステラ)で、位置を確認。朝5時頃ならよく見える場所まで登ってきそうです。このアプリ、480円です。流星群等の天文イベントを通知してくれたり、彗星の位置等もわかるので、オススメです。

方向は、ちょうど東の方向で、高さは40度位の位置です。

早速、撮影した結果が下の写真です。

普通のデジタル一眼レフに85mmの望遠レンズ(絞りF2.5)を付けて、露出10秒で撮影した画像をスタッキングという技を使って8枚合成しました。10秒も露出すると、地球の自転で星が動いてしまうので、自動追尾ができる三脚にカメラを載せて撮影します。この辺天体望遠鏡、『下から見るか横から見るか?天体望遠鏡は何を買ったらいいのか?』も御覧ください。

1枚目は、85mmのレンズで撮影したサイズそのもの。右下に電線が写ってしまった!

2枚目は、同じ写真を少し拡大したもの。彗星の左上の大きな星は、実は星ではなく、M3という球状星団です。(あとから分かった。。。)

このあと、段々明るくなるはずで、12月12日位までがよく見えそうです。16日頃からは、西の空で見えるようになるはずですが、彗星はどうなるかわからないので、楽しみです。

レナード彗星
85mm望遠レンズで撮影(トリミング無し)
レナード彗星写真
上の写真をトリミングして拡大しました。彗星の左上は、M3という球状星団でした・・・
12月19日 西の空へまわった レナード彗星を撮影しました
レナード彗星
右上の明るい星が金星です。左下の矢印の小さな光芒がレナード彗星。高さ10度位。まだ空が明るいので目立ちません。でも、双眼鏡でわずかに尾っぽを確認できましたが、淡いです。
レナード彗星
少しトリミングして大きくしましたが、やっぱり分かりづらいです。
12月9日木星と月のランデブー
月と木星

12月9日、月と木星がランデブーしています。雲が少し出てきて、ちょうどいい感じでしょうか?

12月10日金星が最も明るい時期です(-4.7等級)

夕方の空低く、ひときわ明るく輝いている金星をビデオで撮影しました。今が、一番明るい時期です。金星は、太陽の周りを地球より太陽に近い位置で回っていますが、このように三日月のように見えます。

金星は、地平線低くで輝いているので、空気のゆらぎで、ビデオがユラユラしています。

双子座流星群

12月13~15日 双子座流星群を観測できます。3大流星群の一つです。今年は、半月位の明るい月が残っていますので、月が沈む深夜の時間帯が観察に適しています。空の暗い場所で観察した場合、1時間あたりおよそ40個から50個位の流れ星が流れるはずです。もう、むちゃくちゃ寒いはずなので、夕凪の寝室から眺めるのがイイかもしれません。

2021年12月14日未明のふたご座流星群を撮影しました
12月の満点の星空時期と月のクレーター観測時期は?

12月は、上旬と月末が満点の星空を楽しむチャンスです。上旬は、先程のレナード彗星を楽しむにも良い時期です。月のクレーターは、8日から15日あたりがクレーターを楽しめるチャンスです。

2022年に九十九里で楽しめる天体(サマリー)

惑星

火星、木星、土星が夏から冬にかけて見頃となります。

見頃の時期は、土星 8月、木星 10月、火星 12月です。見頃の時期プラスマイナス2ヶ月位は、大丈夫です。ただし、秋から冬になると空がとても透明になって、星がよく見えますが、気流が乱れ惑星を望遠鏡で見るとユラユラとして見づらくなりますので、その点を考えて観測計画を立てましょう。

土星の見え方

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土星を夕凪の望遠鏡でビデオ撮影した様子です。

少し拡大していますが、このイメージで実際に観察することができます。画像がユラユラ揺れていますが、これは地球の大気の影響です。2022年の土星は、夏頃に見頃となりますが、夏はこの大気のユラユラが少ないので、大変良く見えると思います。

ところで、環の見え方ですが、毎年少しずつ変わってきます。このビデオのでは斜め上から観ているようなイメージですが、真横から見ることになる年は、ほとんど環は見えなくなります。2022年の土星は、このビデオよりは環の傾きはすくなくなるはずです。さて、どのように観ることができるでしょうか?

流れ星

流れ星は、良く流れる時期があり、1時間あたり数十個以上の流れ星を見ることができる時期もあります。ただし、流星群は満月に近い月があると、空が明るくなって見づらくなります。2022年の3大流星群が流れる時期と見やすさをお伝えします。

1月4日 しぶんぎ座流星群 明るい月の影響を受けづらい時期ですので、比較的好条件下で見ることができます. 1月4日に日付が変わった頃から夜明けまで見ることができます。

8月12日 ペルセウス流星群 夏の時期で一番見やすい流星群で、1時間に50個以上の流星が流れることもあります。残念ながら2022年は、ちょうと満月の夜がピークとなりますので、明るい流星しか見ることができません。この時期土星が見頃となっていますので、土星を見ながら明るい流星に期待しましょう。

12月14日 ふたご座流星群 2022年のふたご座流星群は,22時頃に下弦の月が昇ってきてしまいます.それなりに月明りので存在感がありますので、流星はちょっと見づらいかもしれません。西側から天頂,その後は北西側と,月が視界に入れないような方向を時間と共に見いかもしれません。

星雲・星団を観たい!

星、星雲・星団をご覧になりたい方は、月明かりが少ない時がお勧めです。満月に近い明るい月があると、暗い星が見えなくなってしまいます。都会だと気が付かないかとおもいますが、満月の夜は、自分の影ができるくらいです。

ということで、まずは、こちらのサイトで月明かりの有無をチェックしてください。アストロアーツさんという天体望遠鏡機器を扱っている会社のWEBサイトです。毎日のカレンダーのところの月のマークと数字を観て、黄色い月の形がマルに近いと満月に近い日なので、この前後は避けるようにしたほうがいいです。数字は、15が月齢15=十五夜お月さん、で満月です。

2021年11月の例でご説明します。

20日が黄色のマルで数字が15になってますので、満月
5日は、水色のマルで数字がゼロなので、新月です。

13日は、右側が黄色の半円(数字は8)なので、上弦の月(半月)です。下弦の半月は、27日頃です。

概ね上弦の半月~満月~下弦の半月までは、星を見るのには適していませんので、14日~27日位までは、星雲・星団を見るのは避けた方が良いですね。

もちろん、明るい星雲・星団なら多少の月明かりがあって、全然見えないわけではありませんので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。

月のクレーターを観たい

月のクレーターは、100倍位でゆっくりと覗いているととても神秘的です。凸凹の山々(クレーター)あり、何も無いところ(海と言います。水はないけど・・・)もあり、、、、昔アポロ宇宙船が到着した「静かの海」もよく見えます。

では、いつが見頃か?と言いますと、上のカレンダーの半月前後が一番良く見えます。逆に満月のときは、実はクレーターは全く観えません。

星雲・星団と月を両方観たい❣という方は、三日月の頃から数日が適しています。この頃は、月は夕方すぐに沈んでしまいますので、夕方にまず月を観て、しばらくしたら星雲・星団を眺める、、、という事も可能です。

もう一つ、気をつけること・・・

星を観たり、月、惑星を見る時に注意しなければならない事の一つに大気のご機嫌、、、があります。「大気」とは、早い話地球の周りの空気です。天体観測は、この大気を通して眺める事になるので、例えば、おぼろ月夜みたく、カスミがかかっていたりすると、月や明るい惑星(金星や木星)は観えていても、淡い星雲・星団は観えなくなってしまいます。

また、冬の時期は偏西風が強いので、この強い風に煽られて、惑星や月がユラユラと揺れて見えることがあります。

立春~梅雨明けまでは、モヤった夜が多いです。冬はスカッとした透明度の高い夜が多いですが、偏西風の影響を受ける夜が多い、、、という痛し痒しの問題があります。

もちろん、相手が自然なので、一概には言えないのですが、頭の隅にちょっと入れておいてください。

ご旅行のスケジュールに合わせて、これならよく見える、といったご相談をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら・・・

2022年天体観測トピックス

2022年冬の星空

2022年天体観測トピックス(冬)

惑星

サマリでご説明しましたように、2022年の冬場は、見ごろの惑星はありません。5月位になると、深夜から土星が見えるようになってきますので、それまで待ちましょう。

流れ星(しぶんぎ座流星群)

1月の最大のイベント?は、しぶんぎ座流星群です。1月4日の明け方頃(3時~6時)にピークになります。よく流れる時間帯がこのピークの時間に集中する流星群なので、朝早めに起きてみるのが一番ですが、早起きが苦手な方は夜更かししてみてみましょう。流星は、北の方向から流れますが、どの空を見ていてもかまいません。街灯等の明かりの無い空を眺めてみましょう。

しぶんぎ座流星群放射点
しぶんぎ座流星群放射点

しぶんぎ座流星群は、うしかい座とりゅう座の境界付近から流れてくるように見えます。この放射点が上ってくる真夜中頃からが流れ星がよく見える時間帯でで、6時頃に空が明るくなり始めるまで、観察できます。

左の図が、1月5日朝3時頃の星図です。

この方向から流れますが、実際の流星観察では、空のどの方向を観ていてもかまいません。なるべく、街灯等の明かりが目に入らない方向を眺めていてください。

星雲・星団を観たい

冬場は、星雲・星団を眺める絶好の季節です。明るくて、観て楽しい星雲星団のてんこ盛りです。ただし、月明りは天敵です。9日~23日あたりは、半月~満月~下弦の月、、の時期ですので、できれば、この時期は避けたいところです。

スバル、プレアデス星団とも言います。望遠鏡でみると、100個以上の星々が輝きとても綺麗です。
オリオン座大星雲です。望遠鏡で覗くと色はわかりませんが、形はよくわかります
二重星団という星の集まりの集団が2つある星団で、細かい星がたくさん集まっていてとても綺麗です。秋の星団ですがこの時期はまだ楽しめます。
月のクレータを観たい

三日月から満月の少し前までが見ごろですので、4日~13日位がイイと思います。

2022年春の星空

2022年天体観測トピックス(春)

惑星

明け方3時頃に土星が昇ってきます。空が白んでくると同じころ、火星・木星・金星が寄り添って見えますが、観測するには、まだ早いです。

流れ星

残念ながらこの時期に楽しめる流星群はありません。

星雲・星団を観たい

春は、明るい星雲星団は少ないですが、その代わりに系外銀河がたくさん楽しめます。私たちが住んでいるのは、銀河系という銀河です。そのはるか遠くにある銀河を系外銀河と呼びます。大きさは無茶苦茶大きいですが、いかんせん遠いので、とても暗く、空が澄んでいないとなかなか見えません。写真で撮影すると、いろいろな姿が浮かび上がってきます。

メシエ104
メキシコのソンブレロハットに似ているソンブレロ銀河
メシエ64
かみのけ座にある黒目銀河です。ちょっと不気味な眺めです。
こもち銀河
大小2つの銀河が寄り添って見える子持ち銀河。
回転花火銀河
花火がぐるぐる回っているように見える回転花火銀河
しし座の銀河3兄弟
しし座にある、銀河さん兄弟です。望遠鏡でみると淡いですが、同一視野に3つ見えます。
ふくろう星雲
大きな目玉のふくろうが顔を傾けているように見えるふくろう星雲。望遠鏡でみると目玉がかすかにわかります。(空の状況によります・・・)
月のクレータを観たい

三日月から満月の少し前までが見ごろですので、2週目から3週目がイイと思います。逆にこの時期は、星雲星団はあまりよく見えません。

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